配管工の将来性について

配管工について

配管工としてお仕事をされている方は、ご自分の将来をイメージしたことがありますか?

私もかつては配管工として仕事をスタートさせて、現場監督を経て現在は設備設計のお仕事をしています。
配管工時代は独立するか、どうすれば年収がUPするか、自分は将来どうなりたいのか沢山考えました。

こんな方へ書いています。

・配管工のお仕事を始めようと考えている人
・配管工のお仕事をされていて将来に悩んでいる人
・配管工から転職を考えている人

水道、下水道は人々にとって欠かせないライフラインであり、一つのミスで水漏れや排水不良などの可能性がある非常に重要なお仕事内容です。

いつの時代でも必要とされている配管工の方々の将来はどのような選択肢があるのかを紹介していきます。

この記事を読むと〇〇できます。

・配管工は、社会的に非常に重要な役割であることが分かる。
・配管工の年収が分かる。
・将来を考えた生き方を考えられるようになる。

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配管工とは

先ずは配管工のお仕事内容からおさらいしますと、ざっくりとした定義としては、配管を使う仕事全般のお仕事です。

配管工というお仕事は社会的にどれほど重要な役割なのか、

そして繊細な仕事内容であることを今一度知って頂きたく解説しています。

配管工の種別

・飲料水などを供給する為の水道管、給水配管を扱う配管工
・汚水や雨水を流す為の下水道、排水管を扱う配管工
・空調や換気の為のダクトを扱う配管工(ダクト工)
・空調のメインである冷媒管を扱う配管工(機械工)
・消火設備の為の配管を扱う配管工

考え出すとキリがないほど配管工の種類は多様に存在します。

配管工の仕事は非常に繊細な仕事

前述しましたように配管工とは、いつの時代にとっても非常に重要な役割を果たしています。

水漏れを起こしてしまうと、建築物への影響が甚大な被害になったり、 はたまた排水管の漏水など起こってしまうと、衛生面より人災にもつながります。

そんな事故を起こさないように、配管工事を行う。

とても大変なお仕事なのです!!

配管工は技術が必要

配管工事を行う前に、先ずは設計図及び施工図を読み込なくてはいけません。

  • 図面通りに配管しても、きちんと接続や支持ができるのか。
  • 材料はどの程度必要で、いつ発注して、いつ納品されないといけないか。
  • 機材は何が必要で、ガスや溶剤、接着剤など消耗品はどれくらい必要か?

塩ビ配管一つとっても、設計図や施工図通りにいかない場合もあります。
断面図がない場合は、自分で図面から読みとって納まりをイメージしながら仕事をせざるを得ない状況だってあります。

私は、そんな配管工の方々をいつも心から尊敬の念を抱いています。

配管工の方々がいなければ、建物はただのハリボテですからね。

配管工の年収

続いて配管工の年収について解説します。

配管工に就く方は、10代後半~30代と様々ですが、やはり職人の世界ではある為、技術も知識もない最初の頃は日当がかなり安いかもしれません。

ですが、配管工というのは単価自体決して安くはありませんので
数年経てば最低でも年収400~500万はキープできると考えられます。

その理由は、次の項目を読んで頂けるとお分かり頂けます。

配管工の労務単価を簡単に解説

現在、国交省が発表している配管工の労務単価は、2万円~2万5千円ほどになります。

労務単価というのは、簡単に言えば1日8時間当たりの人工です。
月々と年間の労務単価を表にしてみました。

出勤日数月々の労務単価年間の労務単価
月22日出勤約44~55万円約500~600万円
月25日出勤約50~62万円約550万~700万円
※年間の労務単価は、年末年始やお盆休みなど連休を除いた日数をおよそで計算しています。

単純に労務単価だけで考えると、年収は比較的高い数値になるのではないかと考えられますよね。

建設産業・不動産業:公共事業労務費調査・公共工事設計労務単価について - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

新米の配管工は労務単価=日当ではない理由

労務単価は確かに高いかもしれないけど、私は日当で労務単価までもらっていないのは不公平じゃないですか?

そのように考えてしまう方もいるかもしれません。

ですが、親方や元方、社長となる方は、皆さんのお給料を支払う為に、配管工としてのお仕事の他に、見積書の作成、会社としての経費や人件費を含めた決算、確定申告など沢山お仕事をされています。

ですので、中堅クラスの知識や技術が身につくまでは日当が少し低いと感じてしまうこともあるかもしれません。

ただ、それでも労務単価を考えると配管工という職業は年収的にも将来性がある仕事とも言えると私は思います。

配管工の年収を上げる為には

ここからは、あくまで技術が身についた前提での話になります。
配管工の方々は何をすれば、更に年収を上げることができるのでしょうか?

私も配管工時代、よく考えていました。
勉強も好きじゃないし、重労働の仕事をこなしてから勉強するなんて、考えたくもありませんでした。

ですが、先輩に「職人も、技術と資格の両方持ってこその一人前だ。」と言われたことがきっかけで将来を考えるようにました。

具体的に、配管工の年収を上げる方法を挙げてみました。

  • 技術を磨き、独立し個人事業主(一人親方)となる。
  • 給料の良い会社へ転職する。
  • 資格を取得して、資格手当と昇給を期待する。
  • 現場監督に転職する。

配管工として一番考えるのは、やはり独立だと思います。
技術を磨き、独り立ちして自営業となる。
そうすれば極端な話、仕事量は多少増えるかもしれませんが、前述した労務単価をそのまま自分の給料に充てることができます。

ですが、独立するには技術を磨くことと、もう一つ身に着ける必要があるものがあります。

それが資格です!

配管工の資格の種類

配管工としての必要な資格を一覧にまとめました。

・配管技能士(1級、2級、3級)
・給水装置工事主任技術者
・排水設備工事責任技術者
・消防設備士(甲種1類、甲種2類、甲種3類)
・管工事施工管理技士(1級、2級、技士補)

特に配管技能士は、実技試験や図面から材料拾い出しの試験がある為、取得していると周りから安定した評価を得ることができます。

資格には、周りからの評価を上げる他にもう一つ重要な要素があります。

それは、工事の主任技術者になれることや専門工事を行えることです。
配管技能士や給水装置工事主任技術者、そして管工事施工管理技士は取得していれば、施工体制台帳の主任技術者欄にご自分の名前で書くことができます。

個人事業主として人生を送るには、やはり主任技術者になれるまでになっておかないと、大きな現場や公共工事を行うことができませんからね。

配管工の資格の難易度、取得の特典

ということで、配管工の資格一覧として、難易度や取得の特典を表にまとめました。

資格名取得して出来ること試験内容受験資格難易度(目安)資格のHPURL
配管技能士
(1級・2級・3級)
・管工事の主任技術者になれる。選択問題、材料拾い出し、配管組み立て実技0~7年1級はそれなりに勉強が必要https:0//www.javada.or.jp/jigyou/gino/giken.html
給水装置工事
主任技術者
・管工事の主任技術者になれる。
(取得後実務経験1年が必要)
・給水装置の工事ができる。
筆記試験のみ3年1か月の勉強で取得できる可能性があるhttps://www.kyuukou.or.jp/shiken/shiken-annai.html#block05
排水設備工事
責任技術者
・排水設備に関する工事ができる。筆記試験、
勾配計算等の記述試験
1~2年講習受講+2週間程度の勉強https://www.jswa.jp/works/management-public/test_format/
消防設備士
(甲種1・2・3類)
・消防施設工の主任技術者になれる。
・消防設備の工事及び申請ができる
筆記試験、
簡単な記述試験
3~5年2~3か月の勉強期間が必要https://www.shoubo-shiken.or.jp/
管工事施工管理技士
(1級・2級)
・管工事の主任技術者になれる。
・現場監督への道も開ける。
筆記試験、
記述試験
1~8年3か月以上の勉強期間が必要https://www.jctc.jp/exam/kankouji-2/

また、それぞれの勉強方法については、私のブログで解説しておりますので良ければ参考にしてみてください。

一番人気の配管技能士についてです↓↓

給水装置工事主任技術者は意外とスピード勝負です↓↓

排水設備工事責任技術者は講習を受けての資格ですが、
非常に価値のある資格なのでオススメです↓↓

消防設備士は複数の資格取得をオススメします↓↓

最後に管工事施工管理技士についてです。
私は基本的に2級からの取得をオススメしております↓↓

配管工の転職先

皆さんは先ずは独立を考える方も多く感じますが、転職という手段もあります。
より好条件、より働きやすい環境へ身を置くことは決して悪いことではありません。

ですが、転職する際はご自身の中できちんとルールを決めてから転職を考えてみましょう。

  • 自分は配管工として、どうなりたいのか?
  • どうして転職したいと思ったのか、その理由は今の環境で改善できないのか?
  • 今の会社で何を不満で、何を改善してほしいのか、それをご自分できちんと訴えてみたか。
  • 最終的なゴールに対して、今の自分は何を身につけなければいけないのか。

仕事はいつだって、どの仕事においても、自問自答の連続です。
ですが、ご自分と向き合うことでしかご自分の将来は見えてこないと私は考えています。

まとめ

それではまとめに入ります。

▼配管工とは
様々な職種が存在します。

配管工の種別

・飲料水などを供給する為の水道管、給水配管を扱う配管工
・汚水や雨水を流す為の下水道、排水管を扱う配管工
・空調や換気の為のダクトを扱う配管工(ダクト工)
・空調のメインである冷媒管を扱う配管工(機械工)
・消火設備の為の配管を扱う配管工

一つ言えることは、非常に繊細でかつ、社会的に重要な役割を担っているお仕事ということです。

▼配管工の年収
数年経てば最低でも年収400~500万はキープできると考えられます。

出勤日数月々の労務単価年間の労務単価
月22日出勤約44~55万円約500~600万円
月25日出勤約50~62万円約550万~700万円
※年間の労務単価は、年末年始やお盆休みなど連休を除いた日数をおよそで計算しています。

労務単価を考えても、年収的には将来性のあるお仕事と言えます。

▼配管工の年収を上げるには

  • 技術を磨き、独立し個人事業主(一人親方)となる。
  • 給料の良い会社へ転職する。
  • 資格を取得して、資格手当と昇給を期待する。
  • 現場監督に転職する。

特に資格取得については、以下内容で利点があります。

▼配管工の転職について

  • 自分は配管工として、どうなりたいのか?
  • どうして転職したいと思ったのか、その理由は今の環境で改善できないのか?
  • 今の会社で何を不満で、何を改善してほしいのか、それをご自分できちんと訴えてみたか。
  • 最終的なゴールに対して、今の自分は何を身につけなければいけないのか。

ご自分の中のルールを作って転職活動を考えてみましょう。

pinky

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