【読んで合格】建築設備士の将来性や取得するメリット

設備資格について

建築設備士は実質、建築設備業界の最難関に位置されていますので、合格する為にはそれなりの勉強と期間が必要です。

一次試験と二次側試験を合わせるとおよそ5ヶ月前後は勉強時間が必要ですが、残念ながら建築設備士は法的な観点では、設備設計などの業務においては必須資格ではありません。

では建築設備士を取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
そして、建築設備士を合格する為にはどのような事が必要なのでしょうか?

建築設備士という資格が大好きなpinkyが細かく解説していきます。

この記事を読むと〇〇できます。

・建築設備士の試験内容、合格率が分かる。
・建築設備士に合格する重要性が分かる。
・建築設備士を取得するメリット、デメリットが分かる。
・勉強を続ける為のモチベーション維持が上手くなる。

それでは早速本題に入ります。

細かく解説しすぎましたので、読みたい目次をタップ、クリックしてその項目だけ読んだり、小分けにして読まれることをオススメします。

ただ、かなり面白く解説できましたので、是非最後までお読みになって頂けると嬉しいです。

スポンサーリンク

建築設備士の位置付け

建築設備士の位置付けは実質、建築設備業界では最上位に君臨しています。
※電気主任技術者やエネルギー管理士(電気)など電気設備専門の資格は省略しています。

建築設備士より難易度の高い関連資格としては、技術士や設備設計1級建築士が挙げられますが、それらは資格要件が特殊な為、受験資格すら獲得するのが難しいです。

技術士

技術士の第一次試験は年齢・学歴・国籍・業務経歴などの条件はありませんが、7年を超える実務経験などが必要になります。
※引用元:公益社団法人 日本技術士会HPより

設備設計1級建築士

設備設計1級建築士は、なんと建築設備士に合格している方は、設備設計1級建築士になる為の講習と修了考査のほとんどが免除されますが、1級建築士に合格している事が最低条件で、その他実務経験も必要になります。

上記のような特殊な資格を省くと、建築設備士が最難関の資格と言えます。

類似している資格として空気調和・衛生工学会設備士(=工学会設備士)がありますが、知名度としても建築設備士の方が高いですね。

建築設備士の試験内容

建築設備士の試験は一次試験と二次試験に分かれます。

一次試験

・1問あたり4択の正誤問題(※平成までは5択でした)
・建築一般及び法規、建築設備

二次試験

・建築設備設計における留意点などの記述問題
・建築設備に関わる計算問題
・設備設計における作図問題
※計算問題は給排水衛生設備、空気・換気設備、電気設備の選択制ですが、作図問題は給排水衛生、空調・換気設備、電機設備それぞれ共通で出題されます。

建築設備士の合格率

建築設備士の試験内容を理解した所で、今後は合格率を理解しましょう。
建築設備士の合格率は以下のようになります。

試験内容合格率備  考
一次試験30%前後過去10年ほどで最低合格率約23%
二次試験52%前後過去10年ほどで最低合格率約41%
一次二次合計18%前後過去10年ほどで最低合格率約13%
※建築技術教育センターHPより引用(https://www.jaeic.or.jp/smph/shiken/bmee/bmee-data.html)

ここで注意したいのは、以下になります。

・二次試験の合格率は、あくまで一次試験に合格した方の中からの合格率であること

・トータル合格率は一般的に見ても難関資格であること

・分母の数が世間一般的には少ないこと

二次試験の合格率は過去10年分の推移でも
41~54%と高めですが、それはあくまで一次試験に合格した方の中での合格率なのです。

出題範囲の広い一次試験を合格した方でも1000人中410~540人しか受からない資格なのです。

また、一次試験と二次試験を合わせたトータル合格率で見ても、世間一般的には十分難関資格と言えます。

更に分母である受験者数は1級建築士や施工管理技士に比べても圧倒的に少ない為、極端に申し上げますと、分母の数が増えれば1級建築士まではいかなくとも、それに匹敵するレベルの難関資格なのかもしれません。

建築設備士の難易度

建築設備士の難易度としては、比較対象を挙げるとすると以下になります。
比較対象に、私が取得した資格たちを並べてみました。

あくまで私個人の判断だということはご了承ください。

資格名建築設備士と比べた難易度備  考
1級管工事施工管理技士建築設備士の方が難しい難易度の差は少し大きめです。
1級電気工事施工管理技士建築設備士の方が難しい難易度の差は少し大きめです。
工学会設備士建築設備士の方が難しい筆記、作図試験の有無が違いますが、筆記試験内容では難易度はほとんど変わりません。
エネルギー管理士建築設備士の方が難しい難易度の差はほとんどありません。
第3種電気主任技術者建築設備士の方が易しい合格率が低いことが起因しています。
1級建築士建築設備士の方が易しい分野が違うこと、合格率が低いことが起因しています。

今度は受験する方が電気設備設計や施工管理、もしくは機械設備設計もしくは施工管理出身など担当区分別に見てみましょう。

専門分野難易度が比較的易しい順位備  考
電気設備、機械設備両方を兼務1位施工管理、設計業務に関わらず、当然試験には有利です。
機械設備設計職2位機械設備設計分野の試験内容が多い為、有利です。
電気設備設計職3位電気ではありますが、設計分野の方が施工管理分野より試験内容が多い為、施工管理よりは有利です。
機械設備施工管理職4位機械設備設計分野の試験内容が頭に入りやすいですが、電気分野が鬼門です。
電気設備施工管理職5位機械設備設計分野全般の勉強に苦しむことが多いです。
私の体験

機械設備設計施工管理会社時代に建築設備士を受験しましたので、電気設備分野には特に苦労しました。

逆に機械設備設計の分野は二次試験以外はそこまで苦労することはありませんでした。

電気設備施工管理の方で知人が複数名いますが、建築設備士の受験の際には苦労している人が多かった様に感じています。

建築設備士試験 建築技術教育普及センターホームページ

建築設備士を取得するメリット

建築設備士の試験内容、合格率を解説したところで、次に建築設備士を取得するメリットについて解説します。

解説内容には建築設備士に合格する重要性も含まれていますので、是非とも試験勉強のモチベーション維持に役立てください。

受かった事実が大きい

ご存知の方も多いですが、建築設備士は建築士法においての位置付けはあくまで「建築士にアドバイスできる」立場ですので、極論は設備設計業務において法的には必要ではない資格ではあります。

ですが、建築設備士を取得しているのと、取得していない違いは様々ですが先ずは「建築設備士に合格した」という事実が大きいです。

というのも、建築設備業界において建築設備士を取得している人は一目置かれるからです。
要因を以下にまとめました。

・実質、建築設備業界の最上位資格であること

・有名ではないものの、建築設備業界では建築設備士の難易度が高いことは常識的

・合格率を考えても世間一般では非常に難関資格だと言えること

以上の事が念頭にあるがゆえに建築設備、設備設計業界では建築設備士を取得している人はその難関資格と言われる試験内容に対しても知識が備わっている人材ということになります。

他業種の知識について少し自信が持てる

建築設備士の試験の出題範囲は、建築一般に加えて給排水衛生設備、ガス設備、空調設備、換気設備、受変電設備、電灯動力、弱電設備など多岐に渡ります。

それらに対して一定の知識が備わっていなければ合格は難しいことを考えると、建築設備士に合格後はご自分が担当している業種以外の知識も身につきますので、自信につながります。

特に、建築設備として機械設備と電気設備両方を扱う施工者や設計者にとって建築設備士に受かることは、出身ではない分野に対する自信が持てます。

私の体験

機械設備設計、施工管理が専門分野でしたが、建築設備士の取得を機に電気設備への理解も深める良いきっかけになりました。

おかげで、1級電気工事施工管理技士、第3種電気主任技術者を取得することができました。

2次試験に合格する事は誇りに思って良い

建築設備士2次試験は特に難易度が高いです。
試験時間は6時間にも及びますので、過酷な試験であることが容易に想像できますよね。

2次試験の試験内容は前述しましたように、記述もあれば計算問題、そして何より手書きによる作図問題がありますが、このご時世、手書きで図面を描く方はほとんどいらっしゃらないと思います。

2級建築士や1級建築士などと同じように、時代にリンクしていない試験形式ですが、それでも試験内容は建築設備に対する高いレベルの知識がないと合格までは辿り着けないのです。

私の体験

2次試験対策として、過去問を実際の試験時間に合わせて一度練習する機会を設けたり対策はしていましたが、いざ本番となるとペース配分と新規問題に手間取ってしまい試験時間6時間、ギリギリまでかかりました。

終了間際まで作図していましたので、当然見返す時間などなく、試験終了の合図の虚無感は凄まじいものを感じました。

言うなれば、2次試験は1次試験の応用、かつ実際の業務により近い試験内容です。
それを限られた時間内に解けるということは、それだけ高いレベルで設備設計の知識が備わっているということになります。

そんな過酷を極める試験内容だからこそ、建築設備士に合格する方は誇って良いのです。

その他、建築設備士の将来性や年収UPもメリットになりますので、スクロールしてそちらの内容も合わせて参考にしてください。

建築設備士のデメリット

続いて、建築設備士を取得する上でのデメリットも解説します。
何事も良い点と悪い点があります。

メリット、デメリットを理解した上で建築設備士の受験及び勉強を行うようにしましょう。

受験料と登録費が高い

建築設備士には当然受験料が発生しますが、その他に合格すると、建築設備士として登録する必要があります。

建築設備士への登録は、建築士法に基づき制定されていますので、建築設備士に合格しても、建築設備士として登録しなければ「建築設備士」とは名乗れないことになるのです。

建築設備士の受験料は3万6千円ほど
建築設備士の登録料は2万3千円ほど

受験料と登録料の合計で約6万円ほどかかることになります。

ということで実際に私が建築設備士を受験する為に参考書の購入なども含めた費用を以下にまとめました。

内容費用
建築設備士 受験料36,000円
1次試験過去問4,000円
参考書3,500円
法令集5,800円
2次試験対策講習会 受講料25,000円
建築設備士 登録料23,000円
合  計97,000円

建築設備士を受験して、合格して、登録まで行うには約10万円ほどかかることになるのです。

勉強の為に資格の学校へ通うとなると、更に多額の費用が発生しますし、カフェで勉強したりすると勉強の為の場所代、移動代も考えると建築設備士って意外とお金がかかる資格なのですよね。

とは言え、建築設備士は合格後の資格更新の為の講習会などは一切ありませんので、逆に考えて

一生物の資格を約10万円で取得できるのなら・・・

そういう風に前向きに考えたい所ですね。

私の体験

当時は上司含めて誰も建築設備士を持っていませんでしたし、役員からも建築設備士なんて受ける必要ないだろうと言われ、受験費用も登録費も全て実費でした。

建築設備士を取得してから転職しましたが、年収はかなり上がりましたので取得後すぐに建築設備士の受験にかかった費用は取り戻せました。

2次試験を完全独学突破は難しい

インターネット検索や知人などからも伺っているかもしれませんが、建築設備士の2次試験を完全独学で合格する方はほとんどいません。

難易度がグッと上がってしまいます。

独学以外の方法はと言いますと、以下の2択になります。

・資格勉強の学校に通って定期的に講座を受講する。(複数日)
・日本設備設計事務所協会連合会主催の講習会を受講する。(1日間のみ)

資格勉強の学校に通う手段も一つとは考えますが、いかんせん費用が高いのです。
複数日のプログラムになりますので、当然費用は数十万円になります。

ですが、資格勉強の学校の教え方やサポートは非常に親切ですし、何より分からないことを気軽に聞ける講師がいることは非常に大きいと考えます。

じっくり勉強したい方にはおすすめかもしれません。

私の体験

私は、日本設備設計事務所協会連合会の講習会を受講しました。
理由は単純に、複数日頻繁に予定を空けられる自信がなかったこと、
そして、複数日講習を受講すると、、、、「授業中に絶対寝てしまう!」そう考えてしまったからです。

程度の低い理由で失礼します・・・・

建築設備士の将来性

続いて建築設備士の将来性について解説します。
内容は結果的に建築設備士を取得するメリットにもなります。

建築設備士に合格した後のあなたをイメージしてみましょう。
そして、願わくばイメージした自分の将来を日記やメモ程度でも良いので書き留めておきましょう。

私はそうして試験勉強のモチベーションを高めていました。

設備設計職への転職に有利

建築設備士を取得すると設備設計職への転職に非常に有利になります。

もちろん、1級管工事・電気工事施工管理技士や工学会設備士、電気主任技術者など設備設計職への転職に有利な資格もありますが、やはり建築設備士の資格名は格別です。

設備設計、建築設備業界は昨今の省エネや脱炭素の観点により需要が急速に高まっている業種です。

転職サイトなどで検索してみると分かりますが、大手設計事務所、スーパーゼネコンの設備設計の募集の採用条件として「設備設計1建築士、又は建築設備士を取得していること」という内容を見かけませんか?

設備設計1級建築士は設備設計において、建築士法としても必要の為、どこの会社も喉から手が出る程欲しい人材ですが、そう簡単に見つかる訳がありません。

そこで、建築設備士の出番です。
建築設備士を取得している方は、以下のような方であることの証明でもあります。

・建築設備として一定の知識が備っている方であること

・1級建築士さえ取得できれば、比較的簡単に設備設計1級建築士を取得できる方であること

また、建築設備士を取得する為には、より実務に近い勉強になります。
私自身も建築設備士で勉強したことが設備設計職へ転職した後にも、得た知識は非常に重宝しました。

同じ職場出身で、年齢も同じの場合
1級の管工事又は電気工事施工管理技士を取得している方と建築設備士を取得している人、あなたが設備設計職の人事担当ならどちらを選びますか?

その他、実務はもちろんですが転職の観点でも設備設計者でも消防設備士を取得することをオススメしています↓↓

合わせて施工管理技士取得も目指しましょう↓↓

年収は上がるべくして上がる

上記項目の建築設備士は転職に有利である理由に似ていますが、当然の事ながら建築設備士を取得することで年収UPが期待できます。

何度も申し上げますが、建築設備士は建築士法として建築士に建築設備内容についてアドバイスする立場程度ですから、法的義務のある資格ではありません。

ですが、建築設備士は民間資格ではなく国交省認可の国家資格なのですから、年収が上がって当然なのです。

建築設備士は国土交通大臣が指定する建築設備いの登録(建築士法施行規則(昭和25年建設省令第38号)第17条の35)を受けたことを証する。

国土交通大臣指定 建設設備士登録機関発行の建築設備士登録証より

また、建築設備士の活用として以下の内容があります。

  • 登録建築設備検査員講習の受講資格を得られること
  • 登録防火設備検査員講習、登録昇降機等検査員講習の一部が免除されること
  • 建築物省エネ法に基づく登録適合性判定員講習の受講資格を得られること
  • 一般建設業の専任技術者、主任技術者としての役割を担えること(建設業法(※実務経験1年以上が必要))
  • 経営事項審査の技術力評価における評点各1点が加点されること
  • 防火対象物点検資格者講習の受講資格が得られること(※実務経験5年以上が必要です。)

以上のように建築設備士は建築士法としての「建築士にアドバイスする立場」以外の恩恵が多数存在します。

特に経営事項審査の技術力評価の評価1点は会社経営において、非常に重要な点数ですから、会社としても建築設備士を取得している人材は重宝されるはずなのです。

建築設備士の勉強について

建築設備士の勉強方法について以下にまとめました。

一次試験

一次試験は、過去問を主体に参考書を活用しながら仕上げていくイメージです。

勉強期間としては最低でも3か月は考えておく方が良いです。
問題数が多い為、過去問を5年分程度3~4回程繰り返すにも、それなりの期間が必要だからです。

二次試験

二次試験は、記述問題や作図問題がある為「解答はこれです!!」といった解答が公式には公表されていません。

ですので、二次試験ばかりは完全独学で合格するのは難しいかもしれません。
資格学校に通うもしくは1日限りの講習会に参加するかをオススメします。

勉強方法としては、電車や移動時間はなるべく記述問題や計算問題をひたすら過去問をこなす事、そして理解することが重要です。

作図試験については問題を小分けにして毎日作図するようにしましょう。

まとめ

それではまとめに入ります。

▼建築設備士の位置付け

建築設備士の位置付けは実質、建築設備業界では最上位に君臨しています。
※設備設計1級建築士、技術士などの特殊な資格は除きます。

▼建築設備士の試験内容

一次試験

・1問あたり4択の正誤問題(※平成までは5択でした)
・建築一般及び法規、建築設備

二次試験

・建築設備設計における留意点などの記述問題
・建築設備に関わる計算問題
・設備設計における作図問題
※計算問題は給排水衛生設備、空気・換気設備、電気設備の選択制ですが、作図問題は給排水衛生、空調・換気設備、電機設備それぞれ共通で出題されます。

建築設備士の合格率

試験内容合格率備  考
一次試験30%前後過去10年ほどで最低合格率約23%
二次試験52%前後過去10年ほどで最低合格率約41%
一次二次合計18%前後過去10年ほどで最低合格率約13%

<注意点>
・二次試験の合格率は、あくまで一次試験に合格した方の中からの合格率であること
・トータル合格率は一般的に見ても難関資格であること
・分母の数が世間一般的には少ないこと

建築設備士を取得するメリット

資格名建築設備士と比べた難易度備  考
1級管工事施工管理技士建築設備士の方が難しい難易度の差は少し大きめです。
1級電気工事施工管理技士建築設備士の方が難しい難易度の差は少し大きめです。
工学会設備士建築設備士の方が難しい筆記、作図試験の有無が違いますが、筆記試験内容では難易度はほとんど変わりません。
エネルギー管理士建築設備士の方が難しい難易度の差はほとんどありません。
第3種電気主任技術者建築設備士の方が易しい合格率が低いことが起因しています。
1級建築士建築設備士の方が易しい分野が違うこと、合格率が低いことが起因しています。
※あくまで私個人の判断です。

受験する方が電気設備設計や施工管理、もしくは機械設備設計もしくは施工管理出身など担当区分別は以下になります。

専門分野難易度が比較的易しい順位備  考
電気設備、機械設備両方を兼務1位施工管理、設計業務に関わらず、当然試験には有利です。
機械設備設計職2位機械設備設計分野の試験内容が多い為、有利です。
電気設備設計職3位電気ではありますが、設計分野の方が施工管理分野より試験内容が多い為、施工管理よりは有利です。
機械設備施工管理職4位機械設備設計分野の試験内容が頭に入りやすいですが、電気分野が鬼門です。
電気設備施工管理職5位機械設備設計分野全般の勉強に苦しむことが多いです。
※あくまで私個人の判断です。

▼建築設備士を取得するメリット

・受かった事実が大きい

・実質、建築設備業界の最上位資格であること

・有名ではないものの、建築設備業界では建築設備士の難易度が高いことは常識的

・合格率を考えても世間一般では非常に難関資格だと言えること

・他業種の知識について少し自信が持てる
建築設備士に合格後はご自分が担当している業種以外の知識も身につきますので、自信につながります。

・2次試験に合格する事は誇りに思って良い
2級建築士や1級建築士などと同じように、時代にリンクしていない試験形式ですが、それでも試験内容は建築設備に対する高いレベルの知識がないと合格までは辿り着けないのです。

▼建築設備士のデメリット

・受験料と登録費が高い
建築設備士を過去問や参考書、講習会に参加して受験して、合格して、登録まで行うには約10万円ほどかかります。

・2次試験を完全独学突破は難しい

・資格勉強の学校に通って定期的に講座を受講する。(複数日)
・日本設備設計事務所協会連合会主催の講習会を受講する。(1日間のみ)

▼建築設備士の将来性

建築設備士を取得している方は、以下のような方であることの証明でもあります。
故に、将来性がある人材だという事になります。

・建築設備として一定の知識が備っている方であること

・1級建築士さえ取得できれば、比較的簡単に設備設計1級建築士を取得できる方であること

▼年収は上がるべくして上がる

建築設備士は民間資格ではなく国交省認可の国家資格なのですから、年収が上がって当然なのです。

建築設備士は建築士法としての「建築士にアドバイスする立場」以外の恩恵が多数存在します。

  • 登録建築設備検査員講習の受講資格を得られること
  • 登録防火設備検査員講習、登録昇降機等検査員講習の一部が免除されること
  • 建築物省エネ法に基づく登録適合性判定員講習の受講資格を得られること
  • 一般建設業の専任技術者、主任技術者としての役割を担えること(建設業法(※実務経験1年以上が必要))
  • 経営事項審査の技術力評価における評点各1点が加点されること
  • 防火解消物点検資格者講習の受講資格が得られること(※実務経験5年以上が必要です。)

▼建築設備士の勉強について

一次試験

一次試験は、過去問を主体に参考書を活用しながら仕上げていくイメージです。

勉強期間としては最低でも3か月は考えておく方が良いです。
問題数が多い為、過去問を5年分程度3~4回程繰り返すにも、それなりの期間が必要だからです。

二次試験

二次試験は、記述問題や作図問題がある為「解答はこれです!!」といった解答が公式には公表されていません。

ですので、二次試験ばかりは完全独学で合格するのは難しいかもしれません。
資格学校に通うもしくは1日限りの講習会に参加するかをオススメします。

勉強方法としては、電車や移動時間はなるべく記述問題や計算問題をひたすら過去問をこなす事、そして理解することが重要です。

作図試験については問題を小分けにして毎日作図するようにしましょう。

以上です。
建築設備士は一度取得すれば、一生物の資格です。

設備設計1級建築士、電気主任技術者、1級管工事施工管理技士、1級電気工事施工管理技士を取得している私にとっては、建築設備士を取得した事は今でも誇りに感じています。

それほど、価値のある資格だという事を理解して頂けると非常に嬉しい限りです。
是非、建築設備士を取得して、建築設備、設備設計業界を盛り上げていきましょう!

pinky

コメント